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鈴鹿と言えば鈴鹿サーキットなのですが、駅近にこだわる私は白子駅で降りて白子港へ。
本能寺の変の後、直前まで織田信長に招かれていた徳川家康は、明智光秀の手を逃れて伊賀を越え白子港から三河へ・・神君伊賀越えの白子港に行こうと思ったのです。
ですが調べ出すとここにはもう一つ面白い歴史がありました。幕末に白子から江戸に向かっていて暴風にあいアリューシャン列島に漂着し、紆余曲折の後なんとロシア皇帝エカチェリーナ2世に謁見し、許されてまだ鎖国時代だった日本に帰国するという波乱の人生を歩んだ船頭大黒屋光太夫はこの港を出港していたのです。井上靖の小説「おろしや国醉夢譚」に描かれています。
まずは白子港。
大きな漁港という感じです。この港の南側に伊勢湾に面した白子港緑地があり、そこに大黒屋光太夫のモニュメントが立っています。
抽象的な造形で予想していたイメージとは違いました。
そばの桟橋ではおじいさんが釣りを楽しみ
その先には砂浜が広がって
砂浜の陸側にはハマダイコンの花。
なんとものどかな風景でした。
ここを出る時に大黒屋光太夫は、当時の航海ですから遭難することがあるくらいは考えていたでしょうが、実際に遭遇することになる波乱の人生など想像も出来なかったでしょうね。