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えちぜん鉄道のあわら湯のまち駅を出るとそこはもうあわら温泉街です。でも私は長崎県で小浜温泉や雲仙温泉のような熱湯が噴き出したりが硫黄の臭いがするのが温泉だと思って育ったので、湯けむりも硫黄の臭いもしない温泉というのはピンと来ません。
あわら湯のまち駅では藤野厳九郎記念館に行きました。藤野厳九郎って誰?普通はそちらの方がピンと来ませんよね。私もそう言えばという程度の知識でした。
中国の小説家、思想家として有名な魯迅が、国費留学生として日本に来て医学を学んでいた頃の恩師が藤野厳九郎です。魯迅は中国帰国後に「藤野先生」という小説を書いています。
藤野は大学教授を退官後、故郷に帰り開業医になりました。その旧宅があわら湯のまち駅前に移築され記念館になっています。
経歴から想像していたよりずっと質素な家で、むしろ懐かしい感じがしました。
魯迅は共産党の中国では非常に高く評価されているため、中国の要人もここを訪れているようです。